映像の中に小窓で別の映像を表示する方法を「ピクチャーインピクチャー」といいます。DaVinci のトラックは主要な動画編集ソフトと同様にレイヤー構造になっているので、上のレイヤーにあるクリップを縮小すれば、自然と小窓が出来上がります。
また、この方法を応用すれば、画面を2分割したり、4分割して複数の映像を同時に表示することもできます。
「エディットページ」でピクチャーインピクチャー
「変形(トランスフォーム)」ボタンを使う方法
ビューワー上の枠をマウスドラッグするだけで簡単に作れる方法です。

エディットページに移動して、小窓にしたいクリップを上のトラックに置きます。

小窓用クリップを選択して、「変形」ボタンをクリックします。

ビューワー上の枠をドラッグして、好みの場所とサイズに変更します。
再生して問題なければ完成です。これを応用すれば、画面を何分割にもすることができます。
「インスペクタ」を使う方法
変形を数値で行う方法です。

- 小窓にしたいクリップを上のトラックに置きます。
- 小窓用クリップを選択して、「インスペクタ」>「変形」で数値を調整します。数値はマウスでドラッグして変更することもできます。
小窓の設定をコピーする方法

- ピクチャーインピクチャーを設定したコピー元のクリップを選択して、コピー([Ctrl]+[c]キー)します。
- コピー先のクリップを選択して、設定を貼り付けます。([Alt]+[v]キー)
- 「属性をペースト」というウィンドウが開くので、「ビデオ属性」をチェックして「適用」をクリックします。

ビューワー上のフレームのサイズ・位置がコピー元と同じになったら完成です。
「カットページ」でピクチャーインピクチャー
「変形(トランスフォーム)」ボタンの位置が違う場所にありますが、エディットページの方法と同じです。

- カットページに移動して、「ツール」をクリックします。
- 「変形」をクリックします。
- ビューワーに現れた枠をドラッグして、好みのサイズと位置にします。
「Fusionページ」でピクチャーインピクチャー


エディットページを開いて、2つのクリップを選択、右クリックして「新規FUSIONクリップ」を作成します。

Fusionページに移動します。

「MediaIn1」と「MediaIn2」ノード下の丸をクリックして、ビューワーで映像を確認しておきます。

「MediaIn1」を土台用、「MediaIn2」を小窓用にしたいので、感覚的に作業しやすいように小窓用の「MediaIn2」を上に移動します。

「MediaIn2」と「Merge1」の間に映像サイズを操作する「Transform1」ノードを挿入します。

「Transform1」を選択して、ビューワーに表示された枠のサイズや位置をドラッグして変更します。微調整は「インスペクタ」で行います。

エディットページに移動、再生して問題なければ完了です。
全画面が小窓に変わるアニメーション
Fusionページでは小窓にアニメーションを追加することができます。

「インスペクタ」の左、「キーフレーム」を開くと、ノードエディタの右に「キーフレーム」が現れます。

「キーフレーム」上で、アニメーションしたいノードを選択して、「インスペクタ」から設定します。

「Transform1」の設定を「インスペクタ」で変更して、小窓用クリップが全画面から小窓に変わるアニメーションをつけてみました。
エディットページに移動、再生して、全画面のクリップが小窓に変わったら成功です。
はめ込み合成
今回の方法は、固定位置に小窓を作って映像を流す方法でした。動体に追従する小窓は「はめ込み合成」として、以下ページで作成しました。
ご興味ありましたらどうぞ
小窓のトリミング
素材をトリミングして小窓に表示する方法は以下よりどうぞ