DaVinci Resolveのエディットページでは、色々と便利なトリミング編集モードが用意されています。でもその動作を理解していないと、逆に不便になったり混乱したりします。そのため、エディットページで、どんなトリミングができるのかを理解しておくことは非常に重要です。このページではトリミング編集モードの使い方を紹介します。
タイムライン上に配置したクリップ素材は、タイムライン上でも編集することができます。編集モードは以下のように、大きく分けて4種類あります。

- 選択編集モード
- トリム編集モード
- ロール
- リップル
- スリップ
- スライド
- ダイナミックトリムモード
- ブレード編集モード
選択編集モード([a]キー)
タイムライン上のクリップを選択して移動や長さの変更などを行えるデフォルトのモードです。タイムライン全体の長さは変更されません。任意のクリップを縮小した場合、トリム編集モードと違いギャップ(空白)が生じる場合があります。

トリム編集モード([t]キー)
トリム編集モードには「ロール」「リップル」「スリップ」「スライド」の4種類があります。リップルは編集モードで唯一タイムライン全体の長さが変わります。なお4種のトリム編集モードは、[,]キーと[.]キーで1フレームずつ動かすこともできます。
ロール
- 動作:ロールは前後のクリップの終了点と開始点を調整します。2つのクリップを合計した長さは変わりません。
- 操作:2つのクリップの「境界中央」にカーソルを合わせて左右にドラッグします。
- ビューワー表示:左に前のクリップの終了トラック、右には後ろのトラックの開始トラックが表示されます。

リップル
- 動作:他のクリップの長さを変えることなく指定したクリップの長さだけを変えることができます。そのため結果的にタイムライン全体の長さが変更されます。
- 操作:クリップの「末端」にカーソルを合わせてドラッグします。
- ビューワー表示:左に前のクリップの終了トラック、右には後ろのトラックの開始トラックが表示されます。

スリップ
- 動作:指定クリップは動かさず、前後クリップの開始と終了点を変えることができます。
- 操作:「サムネイル下のタイトル」をドラッグします。
- ビューワー表示:4分割され、上には指定クリップの開始点と終了点、下には前クリップの終了点と後ろクリップの開始点が表示されます。

スライド
- 動作:前後のクリップは動かさず、指定クリップの開始と終了点を変更することができます。
- 操作:指定トラックの「サムネイル」上をドラッグします。
- ビューワー表示:4分割され、上には指定クリップの開始点と終了点、下には前クリップの終了点と後ろクリップの開始点が表示されます。

ダイナミックトリムモード([w]キー)
ダイナミックトリムモードはクリップを再生しながらトリミングを行うことができるモードです。

「選択編集モード」「トリム編集モード」「ブレード編集モード」と組み合わせて使用することができます。

また、「ダイナミックトリムモード」アイコンを右クリックすると「スリップ」と「スライド」(ショートカット:[s]キー)の2種類のモードを選ぶことができます。
「選択編集モード」+「ダイナミックトリムモード(スリップ)」
プレイヘッドをトリミングしたいクリップに移動します。
「ダイナミックトリムモード」アイコンをクリックします。アイコンとプレイヘッドが黄色に変わります。


プレイヘッドより後ろをトリミングしたい場合は左クリップの先頭、前のクリップをトリミングしたい場合は右クリップの終端をクリックして緑(または赤)にします。

ビューワーで再生画面を確認しながらトリミングを行います。[l(エル)]キーで再生とトリミング、[k]キーで停止、[j]キーで逆再生します。[,]キーと[.]キーでコマ送りできます。
「トリム編集モード」+「ダイナミックトリムモード(スリップ)」
操作は前述の「選択編集モード」+「ダイナミックトリムモード(スリップ)」と同じです。
違うのはリップル削除が行われ、ギャップは生じませんがタイムライン全体の長さが変わります。

ブレード編集モード([b]キー)
タイムライン上のクリップを任意の場所でカットすることができます。

トラックの末端の赤と緑について
元素材の末端まで引き出されていて余裕がない場合は「赤」、まだ引き出す余裕がある場合は「緑」に表示されます。

