ハリウッドでも使われるプロ用の動画編集ソフト DaVinci Resolve の簡単な使い方です。プロ用ですが、機能制限付きで無償で永遠と使い続けることもできます。細かいことは抜きにして短時間で動画編集、音声編集、簡単なエフェクトなど、ひと通りの作業を1ページにまとめてみました。
プロジェクトの作成
DaVinci は他の主要な動画編集ソフト同様、プロジェクト単位でデータを管理します。

プロジェクトの新規作成は起動時の画面左上の「名称未設定のプロジェクト」か、右下の「新規プロジェクト」をクリックして作成します。
なお、プロジェクトは以下のディレクトリに保存されます。
プロジェクトの保存先
C:\Users\ユーザ\AppData\Roaming\Blackmagic Design\DaVinci Resolve\Support\Resolve Disk Database\Resolve Projects\Users\guest\Projects
日本語化
もし日本語化がまだでしたら、以下の方法で日本語化できます。

新規プロジェクトを作ってから、「DaVinci Resolve」>「Preferences」をクリックして

「UI Settings」>「User」>「日本語」を選択して「Save」をクリックします。

一旦、DaVinci Resolveを再起動すると日本語化されます。
ファイルの自動保存
DaVinci Resolve は作業中のファイルを自動保存することができます。動画編集ソフトのような複雑なアプリは落ちることがありますので、未保存の作業内容を失わないようにしたい場合は自動保存を有効にします。

「DaVinci Resolve」>「環境設定」をクリックします。

「プロジェクトの保存とロード」>「ユーザー」>「ライブ保存」にチェックを入れます。そして最後に「保存」をクリックして設定完了です。ただし、ライブ保存は上書き保存され履歴を残しません。そのため過去に戻って作業することはできません。もし履歴も残したい場合はライブ保存の下にある「プロジェクトのバックアップ」にもチェックを入れます。

「プロジェクトのバックアップ」にチェックを入れ、バックアップ頻度や保存先を調整します。

バックアップファイルを開くときは、起動画面でプロジェクトを右クリックし「プロジェクトバックアップ」をクリックします。そして目的のバックアップファイルをロードします。
エディットページ
DaVinci Resolveにはいくつかのモードがあり、用途によって切り替えますが、今回はすべてエディットページで作業します。
はじめにエディットページ画面の用語と概要です。

エディットページ画面は大雑把ですが、上図のようになってます。
「メディアプール」はメディア素材の置き場所で、ここに動画や音声素材を置きます。
「ソースビュー」はメディアプールに置いた素材の確認とトリミングを行う場所です。
「タイムラインビュー」はタイムラインの映像と音声の確認などを行います。
素材
まずは素材を読込んで、タイムライン上に配置していきます。
素材の読み込み

素材の読み込みはとても簡単です。「エディット」>「メディアプール」を開き、そこにドラッグアンドドロップします。動画素材も音声素材もまとめてメディアプールに置きます。
素材の整理
もし素材が多い場合は、フォルダを作って動画は動画フォルダにまとめるなど整理整頓ができます。

右上「マスター」下の空白で右クリックすると「新規ビン」を作成できます。「ビン(bin)」とはフォルダをことを意味します。

動画やBGMなど好みのビンを作成して分類分けしていきます。

また「スマートビン」というものが左下にありますが、これはメタデータによる分類分けをすることができます。

さらにデフォルトでは非表示ですが、共同作業をするときなどDBを介してのデータ共有を行える「パワービン」というものもあります。メインメニュー「表示」>「パワービンを表示」で表示することができます。
動画
素材を直接タイムラインにドラッグアンドドロップして挿入することもできますが、その場合は素材が丸ごと入ってしまいます。通常は素材の必要な部分だけをトリミングして挿入します。動画も音声もトリミングの仕方は同じです。
動画のトリミング

「ソースビューワー」上で開始位置を表示し、開始ポイント(IN/ショートカット:i)を決めます。そして同様に終了位置を表示して終了ポイント(OUT/ショートカット:o)を決めます。

これでトリミングができましたので、ソースビューワーから素材をタイムライン上にドラッグアンドドロップして配置します。

なお、動画素材が音声を含む場合、上図のような表示となり、映像のみをタイムライン上に配置するか、音声のみをタイムライン上に配置するかを選ぶこともできます。
トリミングの編集
タイムライン上に配置したトリミング済みの素材は、タイムライン上で編集することもできます。

上図の左から4つの方法がありますが、なかなか複雑なので今回は紹介のみです。
- 選択編集モード(ショートカット:a)
- トリム編集モード(ショートカット:t)
- ダイナミックトリムモード(ショートカット:w)
- ブレード編集モード(ショートカット:b)
タイムラインの長さ調整
タイムライン上の素材が多くなってくると、はみ出したりして見づらくなってきます。その時は以下の方法で調整できます。

タイムラインビュー下にプラスマイナスのスライダーがあります。それを左右にスライドさせることで、タイムラインの拡大縮小ができます。また、ショートカット「Shift + z」でトラックの全表示をすることができます。
ビデオトランジション
ビデオトランジションは動画クリップ間をフェードイン・フェードアウトなどで自然につなぐものです。

「エフェクトライブラリ」の「ツールボックス」から「ビデオトランジション」を選択し、好みの効果をタイムライン上のエフェクトを入れたい位置に持っていきます。

これもタイトルと同様に、エフェクトをダブルクリックすると右上の「インスペクタ」が開き、設定を変更することができます。
タイトルの挿入
次にタイトルなどのテキストを入れてみます。

「エフェクトライブラリ」タブをクリックします。
「ツールボックス」の中の「タイトル」をタイムラインまでドラッグします。

そしてタイムライン上の「テキスト」をダブルクリックすると、右上に「インスペクタ」が開いてテキストが編集できるようになります。タイムライン上のタイトルトラックをドラッグすると長さを変えることができます。
BGM の挿入
音声素材は動画素材と同じ方法でタイムライン上に配置します。
オーディオトランジション

動画のスタートと終了でフェードイン・フェードアウトさせたい場合は、効果をかけたい位置にカーソルを持っていくと音声トラックの上部にマークが現れるので、それをドラッグして調整します。
ボリュームの調整

主音量の調整は、カーソルを音声トラックの中心あたりに持っていくと三角のマークが出るので、それを上下に動かすことでボリュームの調整ができます。
YouTube 用に書き出し
最後に書き出しを行います。ファイル形式は色々ありますが、YouTube にアップする想定で書き出してみます。

画面下の「デリバー」をクリックします。

左上に「レンダー設定」が開きますので、「YouTube」をクリックします。

「名称」、「保存先」、そして解像度などを設定します。今回使った DaVinci Resolve はフォーマットのデフォルトが「QuickTime」になってましたので、Windows で扱うときは「MP4」の方が良いでしょう。

「レンダーキューに追加」をクリックします。
レンダーキューに追加すると、右上に「レンダーキュー」が開きますので「レンダー開始」をクリックします。表示が「レンダリング中」に変わり、完了すると「ジョブ1」に「完了しました」の表示が出ます。これで書き出しは完了です。