「ウィグラー」とは
After Effects の「ウィグラー」という機能を使うと、画面やテキストを地震のように揺らすことができます。技術的にいうと、指定したクリップの中にウィグラー関数を入れると指定したパラメータに従ってランダムにキーフレームを打ってくれます。結果、ランダムに打たれたキーフレームの値に従って振動する映像が出来上がります。関数とかでてくると複雑な感じがしますが使い方はとても簡単で、手作業でランダムにキーフレームを打った経験のある人にとっては夢の機能です。
素材の配置

素材をタイムラインに配置して、テキストを入力します。

メインメニュー「ウィンドウ」>「ウィグラー」から…と方法もありますが、今回はもっと簡単で早い方法で進めます。
素材の配置方法などは、以下よりどうぞ
「エクスプレッション」を追加する

- まず、タイムラインのテキストレイヤーを展開して、「トランスフォーム」を表示します。(ショートカット[P]キーをクリックして、「位置」だけを表示させても可)
- そして「位置」プロパティ右のストップウォッチアイコンを[Alt]キーを押しながらクリックします。すると右側にスクリプトの入力欄が出てきます。
スクリプトを書く
入力欄に以下の式を参考に、スクリプトを書いていきます。
wiggle(振動数, 振幅)
- 「振動数」は揺れる回数で、値を大きくするほど激しく揺れます。
- 「振幅」は揺れ幅で、値を大きくするほど大きく揺れます。

これだけ完成です。驚くほど簡単です。
以下、適用例です。



「ウィグラー」のパラメータ
本当は「ウィグラー」のパラメータは5つあります。でも実用上は、上記の2つで十分です。
でも以下のような5つのパラメータを使うと、さらに細かな設定をすることも可能です。
wiggle(freq, amp, octaves=1, amp_mult=.5, t=time)
- freq(振動数)
- amp(振れ幅)
以下の3つは初期値が設定されていて省略が可能です。
そのため振動数と振幅だけでも問題なく動作します。
- octaves=1(細かな振動を追加)
- amp_mult=.5 (細かな振動の強さ)
- t=time (動き出しの時間)
「ウィグラー」を他のトランスフォームに適用する
「ウィグラー」は画面を揺らすための専用機能ではありません。
「回転」や「不透明度」など、「トランスフォーム」の項目すべてに適用することができます。
「不透明度」に適用する

[Alt]を押しながら、「不透明度」のストップウォッチアイコンをクリックします。

いままでと同様に、wiggle(20, 20)を入力して、再生してみます。

「不透明度」がランダムに変化して、チカチカしているようなエフェクトがかかりました。