Premiere Proには、以下のような2種類のテキストの作成方法がありますが、このページでは、「エッセンシャルグラフィックス」の使い方を解説しています。
2種類のタイトルテキスト
Premiere Proには、以下のような2種類のテキストの作成方法があります。
- 「エッセンシャルグラフィックス」:CC 2017から追加された文字ツールを含む新しい機能
- 「レガシータイトル」:「エッセンシャルグラフィックス」に対応していない古い文字ツール
※Adobe からのアナウンス:もうすぐ「レガシータイトル」は廃止されます。
「エッセンシャルグラフィックス」と「レガシータイトル」の違い
「レガシータイトル」では作成したタイトルが一つの素材として扱われ、作った文字の数だけ素材ファイルが増えていきます。そのためテキストが増えるとプロジェクトウィンドウが混乱する可能性があります。
一方、「エッセンシャルグラフィックス」の文字ツールでテキストを追加すると、素材としてではなく直接シーケンス(タイムライン)上にクリップとして反映されます。また、マスクなどがテキストレベルで操作できるため、より簡単にテキストアニメーションを作成できます。
要するに、同じようにテキストを扱えますが、「レガシーテキスト」はテキストツールで、「エッセンシャルグラフィックス」はエフェクトツールなのです。
なお、「レガシータイトル」も「エッセンシャルグラフィックス」も、作成したテキストをテンプレートとして再利用することができます。
「エッセンシャルグラフィックス」の文字ツールと「レガシータイトル」の使い分け
エンタメ系は「レガシータイトル」、それ以外は「エッセンシャルグラフィックス」の文字ツールとよく言われます。理由は、グラデーション、光沢、ゆがみ、テクスチャなど、エンタメ系に必要な表現が「レガシータイトル」でしか作れないからです。一方、ビジネス用途など、凝った表現が必要でないテキストは、「レガシータイトル」より管理がしやすく、動作も軽い「エッセンシャルグラフィックス」が向いています。
ただし、静的なテキストではなく、テキストをアニメーションさせたい場合は、Adobe Stock にある「エッセンシャルグラフィックス」のテンプレート(モーショングラフィックス)が簡単に利用できるので、最終的には具体的に何を作りたいかに依ってくると思います。
素材を配置する
まずは、プロジェクトを作成して、素材を読込んでタイムラインに配置します。
Premiere Proの基本的な使いかたが不明な場合は、以下よりどうぞ
「エッセンシャルグラフィックス」

メインメニュー「ウィンドウ」>「エッセンシャルグラフィックス」を選択して、「エッセンシャルグラフィックス」パネルを表示させます。

すると、画面右に表示された「エッセンシャルグラフィックス」パネルには Adobe Stock のテンプレートも表示されます。
「エッセンシャルグラフィックス」テキストの追加


- ツールバーにある「横文字」または「縦文字」をクリックして、プログラムウィンドウをクリックします。
- 赤枠の入力欄が表示されるので、任意のテキストを入力します。
- フォントや文字色などは、画面右の「エッセンシャルグラフィックス」パネル、
または画面左の「エフェクトコントロール」から変更します。なお、「エッセンシャルグラフィックス」画面の方が詳細な設定が可能です。
テキストを「スタイル」として登録する
「エッセンシャルグラフィックス」のテキストは「スタイル」として保存することで、同じプロジェクト内で再利用することができます。
別プロジェクトで利用したい場合は、「スタイル」ではなく、次の「モーショングラフィックステンプレート」として書き出します。

「エッセンシャルグラフィックス」>「スタイル」>「スタイルを作成」を選びます。

スタイル名を入力して、「OK」をクリックします。

「エッセンシャルグラフィックス」>「スタイル」の中に作成したスタイルが登録されます。
登録した「スタイル」を再利用する
「エッセンシャルグラフィックス」>「スタイル」の中のスタイルを選択するだけで、そのスタイルが適用されます。

また、プロジェクトパネルの中に素材としても登録され、タイムライン上にドラッグすることで適用することもできます。
テキストを「モーショングラフィックステンプレート」として保存する
「モーショングラフィックステンプレート」として保存すると、別プロジェクトでも同じスタイルのテキストを利用できるようになります。また、保存先を変えることで他の人との共有もできるようになります。

タイムライン上のテキストを選択して、右クリックして、メニューから「モーショングラフィックステンプレートとして書き出し」を選択します。
ダイアログの名前、保存先などを変更・確認します。保存先については以下で解説します。
保存先に「ローカルテンプレートフォルダー」を選択した場合



保存先に「ローカルテンプレートフォルダー」を選んだ場合、別のプロジェクトの画面右「エッセンシャルグラフィックス」>「参照」>「マイテンプレート」から利用することができます。
保存先のディレクトリは以下です。
Windows:
C://Users/username/AppData/Roaming/Adobe/Common/Motion Graphics Templates/
Mac:
username/Library/Application Support/Adobe/Common/Motion Graphics Templates/
保存先に「ローカルドライブ」を選択した場合

保存先に「ローカルドライブ」を選択した場合は、任意の保存先に書き出すことができます。ただし、画面右の「マイテンプレート」には表示されません。
外部「モーショングラフィックステンプレート」の利用
「モーショングラフィックステンプレート」は、Adobe Stock に公開されているテンプレートを「エッセンシャルグラフィックス」パネルから簡単に利用することもできます。

「エッセンシャルグラフィックス」>「参照」>「マイテンプレート」または「Adobe Stock」を利用して、簡単に利用することができます。