このページでは、個人の HPなど、動的な IPアドレスを使っている場合を対象としています。
アクセス解析の基本として、Google アナリティクスのみならず、自分アクセスや関係者のアクセスを除外する必要があります。そうしないと自分のアクセスまで計測されてしまい、信頼性のあるデータではなくなってしまいます。会社だったら固定 IPなので簡単なのですが、一般家庭のような動的 IPの場合は、IP アドレスの変化に対応でできる設定をする必要があります。
「Google アナリティクス オプトアウト アドオン」を使って除外する方法
「Google アナリティクス オプトアウト アドオン」を使って、自分のアクセスを除外する方法があります。現在は、Chrome 以外の主要なブラウザ(Chrome、Safari、Firefox、Microsoft Edge)にも対応していて、使い勝手が良くなっています。しかし、以下のメリットとデメリットがありますので、自分の環境に合わせて利用しましょう。
メリット
・自分のアクセスのみを除外できます。
デメリット
・自分が使うすべてのブラウザにインストールする必要があります。
・携帯版はないので、携帯からのアクセスは除外できません。
インストール
Chromeの場合
Google の以下ページにアクセスします。

「Google アナリティクス オプトアウト アドオンをダウンロード」をクリックします。

「同意してインストール」をクリックします。

「Chromeに追加」をクリックします。

「拡張機能を追加」をクリックして、完了です。
FireFoxの場合
Google の以下ページにアクセスします。

「同意してインストール」をクリックすると、ポップアップが表示されるのでダウンロードします。

FireFoxのトップメニューから「ツール」>「アドオン」を開きます。

右上の歯車のアイコンをクリックして、「ファイルからアドオンをインストール」をクリックします。

ダウンロードしたファイル選択して、開きます。


確認メッセージを確認して、「追加」をクリックします。
簡単な説明が出るので、「OK」をクリックして完了です。
Edge の場合
現在の新しい Edgeは、Google Chromeと同じエンジンを積んでいるので、Chromeと同じようなインストール方法になります。
Google の以下ページにアクセスします。
Google アカウントにログインが必要になります。

「他のストアからの拡張機能を許可する」をクリックして、Chromeウェブストアからの拡張機能追加を許可します。

再度、「許可」をクリックします。

「Chromeに追加」をクリックします。

「拡張機能の追加」をクリックして、「Google アナリティクス オプトアウト アドオン」を追加して完了です。
携帯からのアクセスを除外する方法
アプリをインストールすると、スマホやタブレットなど、携帯からのアクセスを除外することができます。
iPhone、iPad などの iOS 系アプリ
iPhone などの iOS 系では、「AdFilter」というアプリを使って、Google アナリティクスからの計測を除外することができます。
AdFilter のインストール
iPhoneから「App Store」を開きます。


- 検索窓から、adfilter を検索します。
- 見つかったら、「入手」をクリックして、インストールします。
AdFilter の設定

- インストールが完了したら、アプリを立ち上げて、「高度なブロック」を開きます。
- 「Google アナリティクス」をオンにします。


- 「サイト別設定」を開きます。
- 「+」をクリックします。
- ドメインに除外したいドメイン名を入力します。
- 「保存」をクリックします。
iPhone の設定

iPhone の設定から、Safari の設定を開きます。


「コンテンツブロッカー」を開き、「AdFilter」をオンにします。
確認
Google アナリティクスの「リアルタイム」>「コンテンツ」を開きます。

AdFilter をインストールした iPhone からサイトにアクセスして、表示がされなければ、設定成功です。なお、AdFilter で除外できるのは、Safari からのアクセスだけです。iPhone 版 Chrome からのアクセスは除外できません。
自分の IPアドレスを除外する方法
一般家庭のような動的 IPアドレスの場合に、IP アドレスを除外する方法です。なお、上記のアドオンもそうですが、固定 IPアドレスを利用できない場合などの避難的な方法で、この方法も絶対的な方法ではありません。
メリット
・動的 IPアドレスを除外することができます。
・固定 IPアドレスにできないスマホなど、携帯電話からのアクセスにも対応できます。
デメリット
・IPアドレスが範囲外に変わると除外できない。
・IPアドレスを範囲指定するため、その範囲内にいる自分以外の第三者も除外します。
IPアドレスとは
IPアドレス(Internet Protocol address)は、インターネット・プロトコルにおいて、通信の相手先を識別するための番号です。簡単にいってしまうと、インターネット上の住所にあたり、世界で唯一のユニークな値であり、これがないと通信が成り立たないインターネットでは最も重要なものです。このIPアドレスを DNS サーバ(ネームサーバ)で .com などの文字列で紐づけたものがドメインです。
IPv4 と IPv6
IPアドレスには、IPv4 と IPv6 があります。IPv4 の組合せは約43億個となり、IPアドレスの枯渇が問題となっています。そのため、約43億個の4乗の組合せが可能な IPv6 の利用が進められていますが、実際のところインターネット上でほとんど利用されていません。
- IPv4:「xxx.xxx.xxx.xxx」形式
- IPv6:「xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx」形式
IPアドレスの値
IPアドレスの値は、0.0.0.0~255.255.255.255です。
なぜ「255」までなのかというと、コンピュータは 2進数しか理解できないので、IPアドレスも 2進数で管理されてます。そして歴史的にコンピュータは、すべての英数字を表現できる 8ビット単位で作られました。その結果、コンピュータ内部では、IPアドレスは 00000000.00000000.00000000.00000000~11111111.11111111.11111111.11111111 で管理されています。でも人間が理解できるように 10進数に直すと「11111111」は「255」となります。そのため 0~255 になってます。
自分の IPアドレスの確認
まずは、以下のような IPアドレスを調べるサイトで自分の IPアドレスを調べます。
あるいは CMSの設定でログイン時に自分に通知を送るようにすると、利用されている IPアドレスをその都度チェックできるのでお薦めです。

赤枠で囲った箇所が、IPアドレスになります。でも表示されている IPは今現在の IPでいつ変更されるかわかりません。ただ全く別物の IPに変わってしまうことなありませんので推定は可能です。CMSの設定でログイン時に自分に通知を送るようにしていると、IPアドレスの範囲を推定しやすいです。
IPアドレスの範囲を指定する正規表現
正規表現を使うと、IPアドレスを範囲で指定できます。
IPアドレスの範囲を正規表現化してくれる、以下のサイトにアクセスします。


- 「Step 1」に開始 IPアドレスを入力します。
- 「Step 2」に終了 IPアドレスを入力します。
- 「Step 3」の結果をコピーします。
正規表現の文法チェック
多少の正規表現はわからないとトラブルシューティングに問題です。でも IPアドレスは数字とドットしかないので、知らなければならない正規表現のパターンは少なくて済みます。
IPアドレスのための初歩的な正規表現
- ^ 論理行頭
- $ 論理行末
- \ 直後のメタ文字をエスケープする
- . 任意の1文字
- | または
- [~] ~のいずれか1文字
- [^~] ~に含まれない1文字
- (~) パターンのグループ化
- \d すべての半角数字(桁数無制限)
- * 直前のパターンの0回以上繰り返し(最長一致)
- + 直前のパターンの1回以上繰り返し(最長一致)
- ? 直前のパターンの0~1回繰り返し(最長一致)
- *? 直前のパターンの0回以上繰り返し(最短一致)
- +? 直前のパターンの1回以上繰り返し(最短一致)
- ?? 直前のパターンの0~1回繰り返し(最短一致)
正規表現チェッカー
正規表現チェッカーを提供しているサイトを利用すると、効率的にトラブルシューティングやデバッグができます。
「結果」が赤文字になったら、作成した正規表現が機能しています。
Google アナリティクスの設定
フィルタ設定
https://analytics.google.com/analytics/
Google アナリティクスのページにアクセスします。Google アナリティクスのアカウントをすでに持っている前提で話を進めます。

左メニュー下の「管理」をクリックします。

右端の「フィルタ」をクリックします。

「+フィルタを追加」をクリックします。

- 任意の「フィルタ名」を入力します。
- フィルタの種類は「カスタム」を選択します。
- フィルタフィールドは「IPアドレス」を選択します。
- フィルタタイプに正規表現のIPアドレスを入力します。

最後に「保存」をクリックして完了です。
確認
サイトにアクセスして、「リアルタイム」ページで確認します。
一番確実な方法は、自分しかアクセスできないページを作ってアクセスすることですが、リアルタイムユーザが少ない場合は、ページを何度か移動することでも確認できます。

- 右メニューの「リアルタイム」をクリックします。
- 開いたメニューから「コンテンツ」をクリックします。
右側にリアルタイムなユーザ数や、アクセスがパソコンなのか携帯なのか、その下にはアクセス中のパスとページタイトルが表示されます。
自分のアクセス中のページやデバイスが表示されなければ、設定が成功しています。